概要
令和7年度税制改正により、令和7年分以後の所得税の基礎控除(所法86②)の額が増加となりました。物価上昇により、所得税の基礎控除の額が最高48万円から最高58万円に10万円、20%程度引き上げられました(所法86①)。
また、低所得者層の税負担に対して配慮する観点や、物価上昇に賃金上昇が追いついていない状況を踏まえ、中所得者層を含めて税負担を軽減する観点から、所得税の基礎控除の特例が創設することとなりました(措法41の16の2①)。
ただし、住民税の基礎控除額については改正されていません。
〇基礎控除の金額
合計所得金額
合計所得金額とは次の①と②の合計額に、退職所得金額(2分の1後)、山林所得金額(特別控除後)を加算した金額です。
※ 申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控除前の金額)の合計額を加算した金額です。
① 事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
② 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
ただし、次の繰越控除を受けている場合は、その適用前の金額をいいます。
●純損失や雑損失の繰越控除
●居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除
●特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除
●上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除
●特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除
●先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除
配当所得や特定口座(源泉徴収あり)内の譲渡益
上場株式の配当や特定口座(源泉徴収あり)内の譲渡益について確定申告不要とした場合は、合計所得金額に含まれません。しかし、その所得について確定申告を行った場合は、合計所得金額に含まれます。
上場株式等の譲渡損失の繰越控除の適用がある場合はその適用前の金額が合計所得金額となります。
特に、令和7・8年については、合計所得金額によって、基礎控除の額が細かく違っており、大多数の方に影響があるので注意が必要です。

