法人税、消費税での取り扱い

  •  法人の場合は、解約と買取の場合は以下のような相違点があります。
解約買取
法人税解約時収益分配金(配当)となり、源泉徴収(所得税等15.315%)される。決算時に、税額控除あり。売却損益となり、源泉徴収されない。
消費税非課税取引となる。課税売上割合算定の際には、解約時収益分配金相当額を分母に算入。非課税取引となる。課税売上割合算定の際には、譲渡対価の5%を分母に算入。
  •  株式投資信託を中途換金する場合、買取請求なのか解約請求なのかによって、消費税の課税売上割合の計算方法が異なります。
  •  買取請求を行った場合は、証券会社等に有価証券を譲渡(投資信託の販売会社に買取ってもらう方法)するため、譲渡代金の5%が非課税売上に加算されます(譲渡代金の5%を課税売上算定の際に分母に算入)。なお、当該買取請求によって生じた差は、譲渡損益として取り扱います。
  •  一方、解約請求を行った場合は、解約によって得た収益分配金の額が非課税売上に加算されます(収益分配金相当額を分母に算入)。
  •  なお、解約損の場合は、一般的には、非課税売上から控除するという取扱いがされていると思います。ただし、「信託したものが単に目減りしただけだから不課税」と、取扱うべきだと思います。

仕訳

購入時

有価証券   59,790,000円  未払金(OR預け金) 60,000,000円
仮払消費税   210,000円

収益分配時

普通預金(OR預け金) 127,028円  受取配当金  150,000円
租税公課   22,972円

 公募株式投資信託に係る収益分配金(受取配当金)の源泉徴収税率は所得税等15.315%となります。私募株式投資信託の場合には所得税等20.42%となります。住民税の徴収はありません。

 収益分配金の帰属時期は、原則として、当該収益の計算期間の末日(法基通2-1-27(4))ですが、継続適用を条件として支払日の属する事業年度の収益とすることもできます(法基通2-1-28)。

 なお、収益分配金の益金不算入の適用はありません。源泉徴収された税額については、税額控除の適用はあります。

特別分配時

(現金で受け取った場合)
普通預金(OR預け金)  150,000円    有価証券 150,000円

(再投資をした場合)
有価証券   150,000円     有価証券 150,000円

 特別分配金は、源泉徴収の対象とはなりません。

解約時

未収金(OR預け金) 60,100,860円     有価証券  59,790,000円
租税公課         18,240円     解約差益 (OR 受取配当金 )   119,100円
                      雑益   210,000円

 解約価額と元本相当額との差額が「解約差益(収益分配金)」となり、源泉徴収されます。 帳簿価額と元本相当額との差額が雑損益となります。

買取時

未収金(OR預け金)  60,100,860円    有価証券  59,790,000円
                    有価証券売却益   310,860円

 解約価額と帳簿価額との差額が「有価証券売却益」となり、源泉徴収されません。

関連項目

 個人の場合、(公募)株式投資信託は、買取と解約のいずれの方法により換金した場合も「換金価額」と「取得価額」との差額を売却損益として認識します。つまり、益となれば、所得税が生じます。なお、償還された場合も同様に、売却損益として認識します。