専業主婦や夫の扶養の範囲内で働いている妻は、年金では国民年金第3号被保険者、健康保険では夫の保険の被扶養者となり、妻の分の保険料を支払う必要はありません。
 しかし、「恒常的な収入」が130万円以上(60歳以上または 障害者の場合は180万円以上)あるとみなされると、年金では国民年金第1号被保険者として、健康保険では国民健康保険の被保険者として新たに保険料を支払うことになります。
 この扶養の判定基準である「恒常的な収入」に株式の譲渡収入や配当が含まれるかについては明確な規定はなく、また、加入の健康保険が協会健保か組合健保かによって違いがあります。
 協会健保では、株式売却が「恒常的な収入」としての事業として成立しているのでなければ、金額にかかわらず扶養に入ってよいことになっているようです。 一方、組合健保では、扶養の基準を組合ごとに独自に決められるため、組合によって取扱いがまちまちで扶養から外れてしまう場合があります。
 例えば、ある組合健保では、取引が単発的な年1回(例えば、相続により株式を取得したが、不要のため売却した場合)のような場合は、「一時的収入」とみなしますが、株式の譲渡が1年に複数回行われた場合は、「恒常的な収入」と考え、年間の売却額の累計額を収入と判断します。
 なお、気を付ける点は、「恒常的な収入」が130万円以上であり、「所得」が130万円以上でないということです。そのため、株式売却損であっても売却額が130万円以上になると扶養から外れてしまうということです。来年以降の売却損の繰越控除を利用するために確定申告をしたはいいが、扶養から外れてしまうということがおこってしまう可能性があるということです。
 また、特定口座(源泉あり)、配当で申告不要を選択した場合は、「恒常的な収入」には入らないと解されています。