外貨建株式等に係る売却収入は、約定日における対顧客直物電信買相場(TTB)、取得価額は、約定日における対顧客直物電信売相場(TTS)となります。

 なお、外貨建株式等に係る売却損益を計算する場合には、売却収入と取得価額をそれぞれ邦貨に換算した上で計算します。したがって、取得時から売却時までの為替の変動による損益(為替差損益)は外国株式の売却損益に含まれます。つまり、為替差損益を雑所得として区分する必要はありません。外国株式等の譲渡対価の邦貨換算額相当額が、株式等の譲渡に係る収入金額として取り扱われることとなるため、為替差損益に相当する部分を「株式等に係る譲渡所得等の金額」から区分して雑所得として区分する必要はないということです。

 また、外貨建預金を払い出して外貨建株式等を購入した場合は、株式等の購入価額の円換算額とその購入に充てた外国通貨を取得した時の為替レートにより円換算した金額との差額(為替差損益)を雑所得として認識する必要があります。

国税庁課税部資産課税課情報「株式譲渡益課税のあらましQ&A」(平成31年1月)問17「外貨で表示された譲渡対価の額等の邦貨換算」より

 一般株式等に係る譲渡所得等の金額又は上場株式等に係る譲渡所得等の金額の計算に当たり、株式等の譲渡の対価の額が外貨で表示され当該対価の額を邦貨又は外貨で支払うこととされている場合の当該譲渡の価額は、原則として、外貨で表示されている当該対価の額につき金融商品取引業者と株式等を譲渡する者との間の外国証券の取引に関する外国証券取引口座約款において定められている約定日におけるその支払をする者の主要取引金融機関(その支払をする者がその外貨に係る対顧客直物電信買相場を公表している場合には、当該支払をする者)の当該外貨に係る対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額による。
 また、国外において発行された公社債の元本の償還(買入れの方法による償還を除く。)により交付を受ける金銭等の邦貨換算については、記名のものは償還期日における対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額により、無記名のものは、現地保管機関等が受領した日(現地保管機関等からの受領の通知が著しく遅延して行われる場合を除き、金融商品取引業者が当該通知を受けた日としても差し支えない。)における対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額による。
 なお、取得の対価の額の邦貨換算については、対顧客直物電信売相場により、上記に準じて行う(措置法通達37の10・37の11共-6)。

(設例)次のようなケースでは譲渡所得の計算はどのようになるか。
売却株式:A国B銘柄株式(A国上場、日本非上場) 200株
取引口座約款:売買約定成立日から3営業日目に決済を行う
適用通貨:米ドル
譲渡価額:180ドル(単価)
取得価額:110ドル(単価)
譲渡に係る約定日の対顧客直物電信買相場(TTB):1ドル=76円
取得に係る約定日の対顧客直物電信売相場(TTS):1ドル=123円

上記設例を計算すると、次のとおりとなる。
譲渡収入:200株×@180ドル×76円=2,736,000円
取得費:200株×@110ドル×123円=2,706,000円
譲渡所得:2,736,000円-2,706,000円=30,000円

租税特別措置法37の10・37の11共-6(外貨で表示されている株式等に係る譲渡の対価の額等の邦貨換算)

 一般株式等に係る譲渡所得等の金額又は上場株式等に係る譲渡所得等の金額の計算に当たり、株式等の譲渡の対価の額が外貨で表示され当該対価の額を邦貨又は外貨で支払うこととされている場合の当該譲渡の価額は、原則として、外貨で表示されている当該対価の額につき金融商品取引業者と株式等を譲渡する者との間の外国証券の取引に関する外国証券取引口座約款において定められている約定日におけるその支払をする者の主要取引金融機関(その支払をする者がその外貨に係る対顧客直物電信買相場を公表している場合には、当該支払をする者)の当該外貨に係る対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額による。
 また、国外において発行された公社債の元本の償還(買入れの方法による償還を除く。)により交付を受ける金銭等の邦貨換算については、記名のものは償還期日における対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額により、無記名のものは、現地保管機関等が受領した日(現地保管機関等からの受領の通知が著しく遅延して行われる場合を除き、金融商品取引業者が当該通知を受けた日としても差し支えない。)における対顧客直物電信買相場により邦貨に換算した金額による。
 なお、取得の対価の額の邦貨換算については、対顧客直物電信売相場により、上記に準じて行う。