亡くなってしまった人でも、死亡した年に所得があれば、所得税がかかります。
 働いてお金を稼ぐと、そのお金には所得税がかかります。たとえ亡くなってしまった人でも、死亡した年に所得があれば、所得税がかかります。そのため、亡くなった人についても確定申告をする必要があります。ただ、亡くなってしまった人は、自分で確定申告をすることはできません。そこで、亡くなった人の相続人が、代わりに確定申告をします。これを、準確定申告といいます。
 相続税のことだけで頭が一杯になって、所得税(準確定申告)のことを忘れないよう注意する必要があります。
 準確定申告といっても、確定申告とほとんど変わりません。ただし、少しだけ異なる点があります。準確定申告では、所得と税額の計算期間は、1月1日から亡くなった日までとなります。申告期限は亡くなった日(相続を知った日)の翌日から4ヶ月以内です。例えば7月1日に亡くなった場合は、11月1日までに準確定申告をする必要があります。
 準確定申告で払った税金は、亡くなった人の払うべき税金です。そのため納めた所得税は、相続財産から引いてもらえます。また、逆に還付金(納めすぎた税金をかえしてもらう)があった場合は、相続財産にプラスされます。

還付金及び還付加算金

 還付金請求権は(本来の)相続財産であり、相続税の課税の対象となります。したがって、還付金請求権に基づいて還付金を取得した場合は、相続税の課税の対象となります。
 一方、還付加算金は相続人が確定申告書の提出によって原始的に取得するもので、被相続人からの相続によって取得するものとは認められないため、所得税(雑所得)の課税対象となり、相続税の課税価格には算入されません。

サラリーマンなどの給与所得者の場合

 サラリーマンなどの給与所得者は、この準確定申告が不要のことが多いです。収入先が勤め先での給与収入1つなら、会社などがその人の給与所得にあわせて、年末調整をしてくれるからです。
 会社側の処理としては、死亡した人に係る給与等で死亡時までに支給期の到来している給与等については、「給与所得の源泉徴収票」の「支払金額」欄に含める必要があります(この分も含め、年末調整を行います。)。一方、死亡後に支給期の到来するものについては、本来の相続財産として、相続税の課税対象となるため、「給与所得の源泉徴収票」の「支払金額」欄に含める必要はありません。

確定申告と準確定申告の違い

確定申告準確定申告
申告をする人本人相続人
所得と税額の計算期間1月1日~12月31日1月1日~亡くなった日
申告の期限翌年の2月16日~3月15日相続を知った日の翌日から4ヶ月以内