nisa

概要

 一般NISAは「成長投資枠」、つみたてNISAは「つみたて投資枠」に変わり、年間投資上限額が拡大、非課税保有期間が無期限となります。

(1)非課税保有期間が無期限になる

 旧NISAの時は、下記のように、非課税保有期間が有限でした。

旧一般NISA旧つみたてNISA
投資した年から最長5年投資した年から最長20年

 新NISA口座内で保有されている上場株式等に係る配当等及び譲渡益は従来通りに非課税となりますが、「成長投資枠」、「つみたて投資枠」ともに無期限とされました。

 つまり、期間が限定されずに運用ができます。

(2)年間の投資枠が増える(併用もできるようになる)

 旧NISAの時は、下記のどちらかの選択でした。

旧一般NISA旧つみたてNISA
120万円40万円

 

 新NISAでは、下記の合計360万円となります(措法37の14⑤六~八等)。旧NISAとは異なり、一つの口座内で同一年に「成長投資枠」と「つみたて投資枠」を併用することが可能となります。

成長投資枠つみたて投資枠
240万円120万円

 

(3)成長投資枠と、つみたて投資枠の比較

成長投資枠つみたて投資枠
非課税保有期間無期限
年間の投資枠240万円120万円
生涯投資枠1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)
対象商品上場株式・公募
株式投資信託等
長期の積立・分散投資に適した
一定の公募株式投資信託・ETF
対象年齢口座開設年の1月1日現在において、18歳以上(措法37の14 ⑤)

 つみたて投資枠は、金融庁により手数料が高い運用商品は排除されているため、運用商品が限定されています。

NISA口座の注意点

簿価残高方式

 簿価残高により限度額を判定します。

 例えば、成長投資枠(年間投資枠240万円)について、令和6年1月に100万円を投資し、同年中に時価が200万円になったとしても、投資した簿価額は100万円なので、残りの年間投資枠は140万円(=240万円-100万円)となります。

 40万円(=240万円-200万円)とはなりません。

年間投資枠

 ある年に一度利用した年間投資枠をその年に再び利用することはできません(その年に譲渡した分の枠は復活しません)。未使用分があっても翌年に繰り越せません。

 例えば、成長投資枠(年間投資枠240万円)について、令和6年1月に100万円を投資し、同年中に時価が200万円になって、その全額を譲渡したとしても、残りの年間投資枠は140万円(=240万円-100万円)であり、240万円とはなりません。

非課税保有限度額

 富裕層を優遇しないように、生涯投資枠1,800万円の限度額(簿価残高)が設定されています。また、成長投資枠は1,200万円までです。例えば、1,800万円分全額をつみたて投資枠で利用することは可能ですが、成長投資枠は1,200万円を超えて利用することはできません。

 360万円×5年=1,800万円ですので、最速5年で埋まります。投資枠1,800万円を埋まってしまっても、譲渡すれば、譲渡した分の枠が復活し、翌年以降に、その分を利用できます。

 なお、譲渡と同一年に再利用することはできません(措法37の14 ⑤六イ、ハ)。例えば、ある年のNISA口座保有額が1,800万円(成長投資枠1,200万円、つみたて投資枠600万円)で、その年につみたて投資枠600万円分を全て譲渡した場合、その年中にNISA口座で新たな投資はできません。

 譲渡した600万円分の枠は翌年に反映され、翌年以降、つみたて投資枠の年間投資上限(120万円)の範囲内で新たな投資が可能となります。

 簿価残高により限度額を判定するため、時価が値上がりしても譲渡する必要はありません。例えば、投資額の時価が1,800万円となっていても、その簿価が1,000万円であるならば、残りの生涯投資枠は800万円(=1,800万円-1,000万円)となります。

株式数比例配分方式を選択

 上場株式等に係る配当等について、株式数比例配分方式を選択する必要があります(NISA口座で配当等を受領する必要があります)。

 選択していなかった場合は、課税されます。NISA口座以外での上場株式等の譲渡損失と損益通算は可能です。

NISA口座で生じた譲渡損失

 譲渡損失はなかったものとみなされます。したがって、NISA口座で生じた譲渡損失を、特定口座や一般口座の上場株式等の譲渡益や配当等と損益通算することや、翌年以降に繰越すことはできません(措法37の14②)。