収益財産と値上がりしそうな財産は、早めに贈与する。
子供や孫に贈与をするときに、早いうちに贈与した方が得な財産があります。贈与する順番によって、納める税金の金額がかなり違ってきます。
早いうちに贈与したほうが得な財産は、大きく分けると2つの種類があります。
まず、1つ目は、駐車場やマンションのように、持っているだけでお金が入ってくる財産です。このように収益が入ってくる財産を、収益財産と呼びます。贈与税や相続税は、建物の固定資産評価額や土地の路線価などによって支払う税金が決まります。収益財産からいくらお金が入ってくるかといったことは、財産評価には含まれません。
ですから収益財産については、早いうちに子供や孫に譲って、駐車場代やマンションの家賃収入などを自分の収益ではなく、子供や孫の収益としてしまえばよいのです。この収益は、相続税を支払うときの資金にもなります。
2つ目は、将来値上がりしそうな相続財産です。例えば、現在開発の進んでいる地域の土地や、もうすぐ上場しそうな会社の株式などです。
何年かして財産の価値が上がると、財産の評価額も値上がりします。そうすると当然、贈与税や相続税も高くなります。支払わなくてはならない税金の額が少ないうちに贈与をした方がよいということです。
以上のように、財産によっては早めに贈与をすることにより、結果的に相続税を大きく減らすことができるのです。
早めに贈与すると得な財産とは?
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この記事を書いている人
東京都のクラウド会計専門の税理士中島吉央
現在、日本税務会計学会訴訟部門委員、東京税理士会会員講師を務め、季刊「資産承継」(大蔵財務協会)にて「資産税関係の判決・裁決の最近の動向」を連載執筆しています。
得意分野は、クラウド会計、節税対策、税務調査の対応、会社設立サポート、合同会社運営、不動産管理会社運営、中小企業税務、株式・FX・暗号資産などの証券・金融商品税務、相続税・贈与税、遺言書作成サポート、税務判決・税務裁決です。
なお、今まで10冊以上の本を執筆しています。税理士さんの本でよく見かける「自費出版」ではなく「商業出版」です。