(誤った取扱い)
 甲は、平和30年分の上場株式の譲渡損失について翌年以降に繰り越すための申告を適正に行っていた。
 しかし、令和元年分については、株式取引がなかったため、医療費控除の申告のみを行った。
 令和2年分については、株式譲渡の年間取引が黒字となった。
 そこで、平和30年分の譲渡損失を控除するため、令和元年分について、申告し忘れた平和30年分からの繰越損失を計上する旨の「更正の請求」を行った上で、令和2年分の申告において、この繰越損失を控除することとした。

(正しい取扱い)
 令和元年分について、確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)の添付なしで申告している以上、令和元年分の申告において平成30年から繰り越した損失を計上していないことは、通法23条1項にいう「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、令和元年分の更正の請求には理由がないこととなる。
 したがって、結果として、令和2年分において平成30年分の譲渡損失を控除することはできない。

大阪国税局資産課税課、資産課税関係誤りやすい事例(株式等譲渡所得関係 令和2年分用)より